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「超訳資本論 お金を知れば人生が変わる」書評

お題「はてな読書会」

 

超訳資本論 お金を知れば人生が変わる」という本を読みました。

カール・マルクスさんの「資本論」をすごく簡単に、かつ現代人でもわかりやすい例えを用いて書いてある本です。audibleという、オーディオブック=耳で聴く本を使って聴読しましたが、聞き返す必要もなくスムーズに理解できました。

この本では、資本家と労働者になぜ貧富の差ができてしまうのか、それを知った私たちはどうすれば良いのかということが書いてある。

 

 

資本家と労働者になぜ貧富の差ができてしまうのか

まず、お金を使うのには ❶お金→商品、❷お金→商品→お金という2種類があるそうです。 食べ物などを購入する単純な消費が❶、投資などの商品を用いてお金を主に増やす目的で行われるのが❷です。 

この本で著者は、資本家は❷を行なっていると述べています。労働力という商品を購入してより多いお金を生み出す。賃金を払って、労働者は働き、労働により多くの利潤を生み出しているからです。しかし、労働者は自分賃金以上に働いているということに気づくことはできません。本来であれば8時間の内、5時間で自分の賃金分は稼げているとしても、残りの3時間の労働が資本家のための労働だということに気づくことができないのです。。。残酷。。。

そして労働者が稼いだお金は多くの場合、消費に使われてしまいます。衣食住に使うとそのほとんどは消えてしまい、とてもお金を増やすためのお金=資本として使うことはできないのです。これが貧富の差ができてしまう仕組み。

 

それを知った私たちはどうすれば良いのか

資本主義は貧富の差を生む、周期的な恐慌を招いてしまう仕組みである。ということを知った私たちはつまりどうすれば良いのかという点についても著者は述べている。それは、知識を身につけ、実践していくことだ。貧富の差が年々大きくなっていく、ということは私たちの子どもの世代はより強く貧富の差を感じる可能性が高いということになる。 働き方、税制度、金融などは今までは一部の人たちが専門知識として蓄える必要があるものであったが、貧富の差を自分が体感しないためには、これを学び実践していく必要がある。という結論でしたとさ。

 

読んで思ったこと

すごく刺激的な本でした。特に労働者のことを奴隷に例えているところが。笑

労働者は時間的な縛りを受けて、余剰価値は資本家(経営者)に搾取されているなんて考えたことも勿論なかった。福祉施設の職員、公務員などは税金から賃金が賄われているけれども、まあ結局は一緒といえば一緒かな。福祉施設の場合は、サービス費が決まっていてその中で職員の賃金が支払われえて余剰分は施設の内部留保だったり、理事長のお金になっていくので。

ローリスクで労働者のままできることは、投資になりますよね。ただ投資をするといっても博打のようなお金の掛け方をすると破産まっしぐらということになるから、しっかり吟味した上での投資が必要になるとは思います。最近ではAIを使ったロボットアドバイザーなんてのが活躍していますが、AIは日進月歩の領域なので次から次により良いロボットアドバイザーが出てくることは容易に想像できる。。。勉強してみます。。。

 

行動すること

・自分にできる投資をすること。クラウドアウトソーシング か、投信かなあ。

・投資について学ぶこと。本を3冊くらい読んで書評します。

 

超訳 資本論 お金を知れば人生が変わる

超訳 資本論 お金を知れば人生が変わる